日光たより
666号 日光で「龍・辰」と呼ばれるものが幾つあったか? 01_JR日光駅入口天井の鳴龍
今年(甲辰)もあと数日となってきた。
「日光たより625号」新年号で、令和6年(2024)は、「世界遺産 日光の社寺」の登録25周年の記念の年でもあり、徳川三代将軍「家光」の生まれ干支(甲辰)でもある。日光の地名発祥から今日までに日光市内には、龍(竜)と呼ばれる(名がつく)彫刻や壁画・絵画等々が多くあることは知っていたが、実際に目にできるか探してみることを今年の目標の一つにしたわけです。
JR日光駅から奥日光までの間に「龍・辰」に因んだ彫刻や壁画・絵画・他など、1年間に調べた実績を以下に列記して報告させていただきます。(旧日光市を対象とする。入館料が発生するところあり)
(日光市街)
1.JR日光駅(駅舎)入口天井の「鳴龍」・・・(真下で手を叩くと)薬師堂のように反響音が聞こえる。
2.国道119号沿の街灯の錺(飾り)龍・・・(松原町・石屋町・御幸町)3町の境となる街灯柱には道路の左右一対の錺龍が見られる。
3.一筆書で龍の絵を描く店舗・・・国道沿い、御幸町の一筆龍(高瀬家)・下鉢石町の晄秋家(阿部家)の2店舗がある。
4.稲荷神社(稲荷町)・・・「昇龍」の奉納絵画が見られる。
5.虚空蔵尊(稲荷町)・・・正面柱左右に「目貫の白龍」昇竜/降龍の素晴らしい彫刻が見られる
(山内)
6.勝道上人像前の菊紋入り水盤の錺(飾り)龍(山内)・・・カメラスポットで勝道上人と水盤を入れての撮影が観光客はもちろん外国人に人気。
(輪王寺)
7.四本龍寺・・・日光の発祥地でもある四本龍寺「三重塔の干支の彫刻」が四面の東側に徳川家三代「家康・秀忠・家光」が並ぶ干支の彫刻が見られる。
8.大護摩堂・・・大天井を飾る、吉原北宰画伯の筆「昇竜」は見事です
9.東照宮境内にあって、龍の頭の下で拍子木を打つと鈴のような鳴き声に聞こえることで有名な本地堂(薬師堂)の「鳴龍」画・・火災により焼失したが、内陣天井(34枚のヒノキの天井板)に、樫山南風画伯により復元された。昭和36年1961)に本堂とともに焼失した以前は狩野永真安信書)
10.大猷院の御水舎の墨絵の龍・・・12本の御影石の柱に支えられたお水舎天井の墨絵の龍「水鏡の龍」は、狩野永真安信書
11.大猷院唐門正面の目貫の白龍(木彫刻)
12.大猷院拝殿と正殿・・・64畳の拝殿天井に描かれた「140の龍」狩野一門の合作と言われる。
13.大猷院本殿天井の大きな円の龍の絵は、見られなかった。
14.大猷院木目の間・・・本殿との境目の左側に「降龍」右側に「昇龍」の絵は見られなかった。
15.本殿には金色に輝く向かい龍の彫刻があるが見られなかった。
(日光山中禅寺・立木観音)
16.立木観音五大堂の「大雲龍」・・・天井には、文化勲章受章者の堅山南風画伯が描いた大雲龍
(14?×6?)が見られる
(東照宮)
17.五重塔の東側蟇股の龍の彫刻(干支)・・・五重塔の初層を飾る干支の動物の彫刻は、北側中央から「子」から順に十二支が並び方角を表している。東側には虎・兎・龍の三代将軍の干支の彫刻が並び見られる。ちなみに午の干支がある方角が南である。正午(真昼)を指す。
18.陽明門の中央には目貫の白龍・飛龍・と、龍馬他159体の龍の木彫り(普通の龍が92体・飛龍が43体・龍馬24体が観られる。
19.陽明門中央通路の天井画「八方にらみの昇龍・四方にらみの降龍」これを見上げの龍とも呼ぶ。
20.唐門左右の柱の唐木像嵌の龍・陽明門の目貫の龍・拝殿向拝の丸彫りの龍などはいずれも傑作中の傑作と言われている。
21.拝殿天井の100頭の龍・・・天井には狩野探幽と一門による競作「百間百種の龍」を観ることができる。(枚数は148枚とも言われる)
(日光二荒山神社)
22.日光二荒山中宮祠 龍の襖絵・・・滝浦大樹画伯の襖絵も素晴らしい。
23.日光二荒山神社神苑「日光銭洗い所」の黄金の龍・・・改修された銭洗い所に新設された「金色の龍」の口から出る二荒霊泉の水で硬貨を洗うと金運が高まるご利益がある。日光市内で設置された一番新しい「龍」でもある。
(日光市街・匠町)
24.磐裂神社(旧大工町・旧板挽町の氏神)の龍・・本殿が大谷石の覆堂(さやどう)に収められている珍しい神社で、豪華な造りの本堂には目貫の龍「九尾の龍」の彫刻が見られる。
25.青龍神社(本町)・・龍に関するものはなく、神社名だけの青龍だった。
(自然)
26.稲荷川上流の「雲龍瀑」・・・雲龍渓谷「氷の殿堂」と呼ばれる全面凍結する雲龍瀑と氷柱群は有名
27.奥日光の「龍頭の滝」・・・滝壺近くの大岩と二分された滝水の様子が龍の顔に似ていることから名がついた。紅葉と滝の流れの風景は絶品である。
自身が目にした「龍」と名がつくものを列記しましたが、このように数多くの「龍」に出会えるとは思ってもみませんでした。その数は「日本一」いや「世界一」ではないでしょうか。
調べるにあたり、東照宮・二荒山神社・輪王寺発刊の著書文献・下野新聞社発行(日光市観光協会監修)日光パーフェクトガイドを参考にして、東照宮特別顧問の高藤晴俊さま・地元の歴史家山本忠雄さま・殿堂案内の春日さまのご指導とご意見を頂いたことに心から感謝御礼を申し上げます。
今年一年大変お世話になりありがとうございました。
良いお年をお迎えください。【12/23】
